イタリアの警察って6種類もある!? | フィレンツェプライベートガイド

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イタリアの警察って6種類もある!?

公開日: : メールマガジン

2019年8月メールマガジン

 

 

イタリアの観光地には、

必ずセキュリティーの為に警察官がいますよね。

 

 

日本人の観光客の方は

「みんなイケメンな警察官で、一緒に写真撮って欲しい!」

と黄色い歓声を上げる方もいらっしゃいます。

 

 

しかも観光地ならではの

「馬にまたがる警察官」がいたり

「セグウェイに乗る警察官」だったり

フィレンツェには

「ランボルギーニのパトカー」が登場したり。。。。

 

 

(どんだけ国民の税金を無駄にしているのか。。。?)

 

 

「貴方達、本当にそれで仕事しているの??」

とつい、疑問に思ってしまうのですが。。。。

 

それは私だけでしょうか。。。。。??

 

 

でも今日はイタリアの警察の悪口をいうためではなく。。、

 

 

(でも、編集後記にはイタリアの警察のダメな実話を

書きますが。。。。お楽しみに!)

 

 

イタリアの警察の種類の多さについて

語って見たいと思います。

 

 

 

なぜかと言うと

結構、昔からお客様に質問されるのです:

 

 

「イタリアの警察官って、色んな警官服があるんですね?

一体何種類ぐらいの警察官がいるんですか?」

 

と言う質問に今日は

詳しくお答え致しましょう。

 

 

 

イタリア街角で、パトカーや 警察官制服姿を注意して眺めると、

その色やデ ザインが一種類でないことに気がつくお客様も多いのではないのでしょうか?

 

 

 

1)内務省管轄する国家警察 polizia dello stato 

2)国防省管轄するcarbinieri カラビニエーリと呼ばれる軍警 察、

3)経済財務省管轄財務警察、guardia delle finanze

4)農業・食料・森 林政策省管轄森林警察、guardia forestale

5)法務省管轄刑務警 察 polizia penitenziaria

何と5つ国家レベル警察組織

プラス

6)県や市町村が管轄する地方自治体警 察 vigili 

これって、多すぎません??

 

 

 

先進国の中でも

かなり種類が多い方と言われていますが、

それだけではなく、構成人員数も多く、

地方自治体警察を 除いた国家レベル警察組織だけでも

総数 32万4千人を数え、

他欧州主要国と比べても かなり人数的にも多いのです。

 

 

 

人口に対する割合を見ると

イタリアの人口1万人あたり警察官数55人!になり

おそらく世界一と言って間違い ないでしょう。。。。

 

 

(それだけ、国民の税金の負担が多いのがわかりますね。。。)

 

 

日本は、人口1万人に対し警察官は20人とイタリアの1/ 3程度です。

イタリア人の友人が日本にくると

「日本は街中で警察官をあまり見かけないね。

それだけ日本は治安がいいのね。」と感心します。

 

 

 

確かに日本で事故や事 件発生時でもない限り、

イタリアに存在しな い交番に

お巡りさん姿を見かける程度であることを考えると、

このデータ差も納得できますね。

 

 

警察組織任務や特徴に

ついてそれぞれ簡単に説明させていただきます。

 

 

●国家警察 ( Polizia di tato ) 

私たち日本人が持つ警察イメージに最も近く、

組織規模も一番大きいが国家警察です。

構成人員数約11万6千人。

 

 

内務省管轄で、

傘下に鉄道警察、交通警察、国境警察、郵政通信警察など専門組織も抱えています。

ローマにバチカンを担当する専任部隊も持っ ており、

法王がバチカンを出てイタリア領内を移 動する時護衛にあたるほか、

サンピエトロ広場 警備を担当します。

 

 

 

ここで「えっ、サンピエト ロ広場って

バチカン市国じゃない?バチカンに 警察ない?」という

疑問が湧いてきますよね?

 

 

でも、間違いではありません。

 

 

 

サンピエトロ広場はもちろんバチカン市国領土であり、

バチカンにも有名なスイス衛兵部隊や 

ジェンダルメリーアと呼ばれる憲兵組織がありま すが、

1929年にイタリア王国とバチカンが双方 主権を認めあったラテラーノ条約中で、

サン ピエトロ広場について、大聖堂へ階段登り口 までを

イタリア警察が警備にあたると定められているからなです。

 

 

そして、もし、バチカンが何らかの理由で

サンピエトロ広場自由な出入りを制 限する場合、

バチカンから要請がない限り、

 イタリア警察は、サン・ピエトロ広場を囲む

ベルニーニ柱廊の外に出ることとなっています。

 

 

 

●軍警察(カラビニエーリ Arma dei Carabinieri ) 

 

 

国家警察に次ぐ規模で総人員数約10万1千人。

 

 

国防省管轄組織で、陸・海・空三軍に次 ぐ第4軍隊として位置付けられており、構成員は軍人身分です。

 

 

1814年

サルデーニ ャ王国国王ヴィットリオ・エマヌエーレ1世によって

創設されたピエモンテ治安部隊が起源で、

隊員がカービン銃(Carabina)を携行したことか

らカラビニエーリと呼ばれるようになりました。

 

 

 

【カラビニエーリ精鋭部隊 コラッツィエーリ】 

 

 

カラビニエーリ国家警察と同様に国内公 安・治安維持にあたる司法警察として

任務と共に、国連やNATO多国籍軍一員としてコソボ や

アフガニスタンなど国際紛争地域にも派遣さ れています。

カルガリーやアルベールビル冬季オリンピック 

回転・大回転競技で3つ金メダルを獲得した 

アルベルト・トンバ選手もカラビニエーリ出身です。

 

 

 

また、イタリア大統領儀仗兵として

コラッ ツィエーリと呼ばれる精鋭部隊もカラビニエーリに

属し、甲冑を身に付けた

威風堂々たる姿 は

国家行事や国賓訪問時など機会に目にするこ とがあります。

 

 

 

身長190cm以上で一定レベルのバイク運転や乗馬技術が求められます。

カラビニエーリ恐~い憲兵という存在であ りながら、

伝統的に多く国民から愛され、親しま れてきた存在でもあり、

そのイタリア国民からの親愛感情裏返しか、 

カラビニエーリ間抜けさをテーマにした笑い話が多くあります。

 

 

 

●財務警察 ( Guardia di Finanza ) 

 

 

フィアンメ・ジャッレ(fiamme gialle 黄色い炎)とい

うニックネームを持つ財務警察6万7千人体制で、

主に経済犯罪予防・取締りを担当します。

 

 

 経済財務省管轄組織ですが、カラビニエーリと 同様、

軍制組織であり、起源サルデーニャ 王国時代1774年に遡り、

5つ国家レベル 警察組織中で最も古い歴史を持っています。

 

 

 

昔、お客様を連れて、イタリアの青空市場で買い物をしていた時に、

財務警察を名乗る私服男に呼び止められ、

買い物 袋中身を見せるよう求められたことがあります。 

 

 

その時に、「もしかしたら、警察を装ったスリ?」

と半信半疑になりましたが、

後で財務警察官であることがわかりました。

 

 

その警察官は、公然と売られている密輸タバコなどを取り締まっていたのです。

脱税・汚職といった 大掛かりな犯罪から、

こような小さな犯 罪取り締まりまで、財務警察カバーする担当 分野は広範だと思いました。

 

 

 

●森林警察 ( Corpo Forestale dello tato ) 

 

 

農業・食料・森林政策省に属する文民組織で、 

非都市部や山間地域治安維持、全国130に及 ぶ国立公園保護・監視、

ごみ不法投棄や不 法建築等環境犯罪取締り、

ワシントン条約に 則った動物保護監視や違法狩猟取締り、

農産 物を主とする食品安全管理等、その任務広範 にわたっています。

 

 

しかし、人員数8,500人と

少なく、人数不足が悩みです。

 

 

●刑務警察 ( Polizia Penitenziaria ) 法務省管轄で、人数4万3千人。

 

 

全国205か所刑務所管理や犯罪者拘置・移送・更生支援等を担当しています。

 

 

 

●市町村警察 ( Polizia Municipale ) と県警察 ( Polizia Provinciale )

 

 

上記5つ国家レベル組織と異なり、

県 (Provincia)や市町村(Comune)といった地方自治体管轄下におかれる組織

総称して地方警察 (Polizia Locale)とも呼ばれます。

 

 

当然ことながら 属する地方自治体管轄地域みをカバーし、 

主としてそ地域行政警察、交通警察として 任務を帯びています。

 

 

 

但し、麻薬に関する捜査 管轄外とされ、警棒や催涙スプレー等武器 携行もできないことになっています。

また、街角で交通整理や駐車違反取締りにあたる、

白いとんがったヘルメット姿 お巡りさんはヴィージレ (Vigile)と呼ばれています。

 

 

 

このように、イタリア警察機構それぞれ

監督省庁異なる複数組織からなっており、

それぞれが司法警察として治安維持機能が与えら れているため、

組織間連携、担当重複、運営 コストムダといった諸問題も抱えています。

 

 

 

特 に、国家警察とカラビニエーリある意味で競合関係にあり、

双方がテロ・マフィア対策特殊 任務部隊を持つなど、

重複した機能を有する部分 も多く、

実際に、犯罪組織アジトを捜査中国 家警察私服捜査官が、

相互連携不足から同 じミッションを帯びたカラビニエーリ私服捜査官 を

誤射してしまうという事故が起こったりもしています。

 

 

 

近年、組織一本化必要性が指摘され てきていますが、

それぞれが独自歴史や文化を持ち、

異なる監督省庁間綱引きもあって、実現困難であるのが実情のようです。

 

 

 

緊急通報番号も現状統一されておらず、

カラビニエーリが112、

国家警察が113、

財務警 察117、

消防115、

救急118といった具 合です。

財務警察117ともかく、

いざという 時ためにあと4つ普段から覚えておく必要 があるでしょう。

 

 

 

もし間違えて違うところにかけて しまったとしても、

それぞれ管制センターが適 切な組織や部署に転送することになっているそう ですが、

それにしても機動性という点で効率が 悪いと言わざるを得ません。

 

 

 

既に他欧州各国 で112を緊急通報番号として統一が進んでい る中、

EUからも早期番号一本化が強く要請さ れていますが、

一部地域で統一管制センター 設置実験が行われているも、

実現にまだまだ時間がかかりそうです。

 

 

 

<<<<<<<<編集後記>>>>>>>>>

 

 

 

イタリアで盗難に遭った方も多いと思います。

イタリアに移住する前に、私はイタリアには数回、他の海外にも何回か行ったことがあります。

ですが危険な目にあったり、空港でスーツケースが手元に届かなかったなどのトラブルや、

スマホやサイフなどがスられたり、ということは今までありませんでした…

が…

 

 

スーツケース丸ごと盗難に遭いました

 

 

 

初めて被害に遭った窃盗

盗難というかもはや強盗に近い…

イタリア旅行で羽田からローマまで。

空港にはイタリア人の友達が迎えに来てくれました。

友達の車(バン)に乗り、空港近くのレストランへ寄りました。

スーツケースなどの荷物を車に残して…

 

 

 

 

食事を終えて、車に戻りドアをあけると

シートにガラスの破片が…

「何これ?」

一瞬考えたのが、誰かがガラス瓶でも投げたのか…?

と思いましたが、すぐに泥棒だと察し一瞬で全て諦めました…

 

 

 

 

あー…やられた

あーもー絶対見つからない

辺り一帯探したところでもう手遅れだろう

警察に届けたところで、見つからないか、良くて空のスーツケースが見つかるだけ.

 

 

 

状況を察した友達がバンの後ろをあけてスーツケースを確認しましたが、やはりなくなってました。

 

 

 

 

イタリア旅行初日にして所持品は

いつも使っている小さなバッグのみ。

幸いにも、サイフ・パスポートはバッグに入っていました。コスメポーチも。

 

 

 

あと諦めがすんなりついたのも、盗まれたものの中に大して高価なものがなかったこと。

持ってきた洋服もこっちで新しいのに買い換えようと使い古したものばっかりだし、

強いて言えば友達へのお土産が渡せなくなったことが悔しい。

 

 

 

喜んでくれるかな、と考えながら用意したのに、全てが無駄になったこと。

とりあえず割られた窓の応急処置をして、カラビニエリへ。

 

 

 

 

カラビニエリ(CARABINIERI)とは警察よりも大事なものらしく、

こういう時は警察ではなくカラビニエリへ。

 

 

 

ただし、ここはイタリア。

時間もすでに夜21時過ぎ。

電話しても役に立たず、直接向かうことに。

 

 

 

 

すでに建物は真っ暗で、インターホンを押してもシーン…

と持ったら、上の階の窓があいた!!

 

 

・・・・・・・・・パタン

 

 

閉まった!!

・・・シーン

 

 

居留守を使われた!

 

 

もはや居留守でもないっっっ

ただのシカト!

 

 

 

 

日本で警察が夜中に対応してくれないなんてことが起きたら全国ニュースで謝罪会見です。

 

 

今夜は諦めて帰宅(友達の家)することに。

 

 

私は海外旅行保険に加入していたので保険会社に電話。

 

 

 

必要書類など手続きの説明をされ、帰国後、落ち着いたらでいいので電話ください、とのこと。

 

 

その後、送られてくる資料に盗難されたものを全て書き、時価額で保険金がおりるらしい…

 

 

 

ただ、この時価額ってあやふやで実際いくら返ってくるかわからない…

そのため旅行中に思い出せるのをメモしました。

 

 

 

 

保険金の結果ですが、かなりの額が返ってきました。

 

 

ほとんど書いたままの金額で、旅行前に病院からもらった常備薬代も返ってきました。

診察料は適用外でしたが。

 

 

あとコンタクトレンズも適用外でしたが、それでも保険サマサマ。

 

 

 

海外旅行する際の注意点

保険は入るべし!

 

 

保険は安いものもたくさんありますし、

持っているクレジットカードに付帯している場合もありますので確認してみましょう。

 

 

今回私のような盗難だけでなく、現地で体調不良にあった、

ケガをしてしまった等の治療代もおりますし、飛行機の遅延、

ロストバゲッジ(航空会社の手違いでスーツケースの紛失または遅延)の保険もかけられます。

 

 

 

貴重品は肌身離さず

 

 

今回、財布とパスポートは携帯していたので本当に良かったです。

 

 

ノートパソコンを日本から持っていこうか迷ったのですが、持っていかなくて正解でした。

常に手元に持っておけるモノ以外は100%安全ではないということを踏まえましょう。

 

 

 

カラビニエリは使えない

です。

 



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