フィレンツェで職人工房見学:ジュエリー工房
2018年3月1日、2日 H様お二人様。
フィレンツェジュエリー工房を訪ねて
担当ガイド フィレンツェ観光 ライセンスガイド
河原映子 カワハラアキコ
3月1日
お嬢様がジュエリー専門学校に通っておられるというH様。
フィレンツェのジュエリー工房へのご見学をご希望でした。
エトルリア文化を受け継ぐフィレンツェ彫金の工房へご一緒しました。
9:30
お母さまとお嬢様とにお目にかかったこの朝、
フィレンツェはなんと8年ぶりの積雪となりました。
御宿泊ホテル近くの広場では、はしゃいで雪だるまを作るイタリア人団体も。
9:45
最初の工房は親子三代続く古き良きフィレンツェ彫金工房。
オーダーメイドのネックレスの制作行程を見学。
使い込まれた木製の作業台は70年もの歴史を見つめてきたそうです。
10:40
伝統技術を取り入れたハイジュエリーを制作する工房へ。
作業中の工房には金属の溶ける独特の匂いが。
隣接する別工房では指輪にダイヤモンドを嵌め込む作業を見学。
11:20
日本人女性とフィレンツェ人の旦那様の工房へ。
遊び心も溢れるアクセサリーも、
伝統的打ちだし技術で作られた銀食器も素敵でした。
12:00
4か所目、お嬢様のご希望もあって現地のジュエリー専門学校へ。
アジアからの留学生も多く受け入れている学校での作業風景に
刺激を受けておられた様子でした。
みぞれ交じりの冷たい雨の中、溶けかけてシャリシャリとする雪を
踏みわけて歩く普段にない過酷な行程になりましたが、
お二人とも大変明るくポジティブに接してくださって
悪天候など忘れる楽しい一日となりました。
3月2日
9:00
ホテルへお出迎え。
前日に比べ気温は随分上がりましたが、残念な雨模様。
先ずは輝石博物館へ。
フィレンツェモザイクの華やかな歴史を追える
小さいながらも眼福な美術館。
今日でも作品を購入することはできますが、
ブローチサイズでも200ユーロ以上となかなかのお値段!
10:40
大聖堂近くのジュエリー店兼工房へ。
先月開店したばかりの二号店は、広く華やか。
14世紀の工房に倣って作業台の隣に大きな窓を設けている作業所には
将来的にジュエリーのコースを始める予定とのこと。
11:30
マーブル紙のお店へ。
実演を見せていただきました。
マーブル模様技法の発祥の地は8世紀の日本なんだよ、
とのこと。トルコを経てヨーロッパへもたらされ、ルネサンス期のイタリアへ。
H様も「墨流しですね」と納得されたご様子。
着物の模様にも使用されています。
残念ながらお天気には恵まれませんでしたが、
お二人の温かく真摯なお人柄に救われた二日間でした。
また当地にてお目にかかれるのを楽しみにしております!
お客様からの感謝のお言葉
「この度は河原さんに大変お世話になりました。
2日間に渡り工房や博物館などへ案内いただき、
私たちだけで歩き回ってもなかなか出会えない素敵な作品や
職人さんを紹介していただきました。
また、ふと疑問に思うことなどすぐに尋ねることができ、
なるほどと思うこともたくさんありました。
初日はまさかの雪とみぞれ。
気温は0度前後で傘の手放せない1日でした。
空も鉛色でしたが、行く先々でフィレンツェではなかなか体験できない
めずらしい天気だよ、楽しんで!と言われ、
さすが人生を楽しむ気質!と感心し、
こちらも気持ちを切り替えられました。
長くフィレンツェに在住の映子さんはさすがにお店事情にも詳しく、
食べ物からファッションの店までいろいろ教えていただきました。
街中から距離のある友人お勧めのトラットリアへも
お付き合いいただき楽しく美味しいひと時となりました。
お勧めのジェラート屋さんは次回もう少し暖かい時に是非行ってみたいです!
最後に訪れてから二十数年経つフィレンツェはやはり美しい街!
いろいろな魅力のあるところでまた是非戻ってきたいです。
映子さんにもまたお会いできるのを楽しみにしています!
Grazie mille!!」